所轄官庁との情報共有と危急時の救助ヘリコプターホイストポイント設置

2023年11月16日(木)に多賀町・彦根警察署・彦根消防署・芹谷を愛する会(クライマー)総勢20名近くが集まり、ここでのクライミング活動が行われていることの情報共有を行いました。

芹谷を愛する会は、所轄官庁の方々と入山し、アプローチ道を含めるエリアの案内と岩場でのクライミングを説明いたしました。また、芹谷エリア内で発生した事故による救急搬送の手段の一つとして、防災ヘリによる搬送を想定し、ヘリホイストピックアップポイントを2箇所を多賀町様・彦根警察署様・彦根消防署様で設置して頂きました。(屏風エリア及び小屏風エリア)

重傷を伴う危急時には、迷わず消防119とコンタクトを取り、救助要請を行ってください。その折看板にある名称を伝えれば、消防、防災ヘリ、警察はこの場所をGPSで情報共有しており、場所の説明や救助隊の迎え案内は不必要になりました。要救助者が重篤な状態であれば現地で判断で無理な自力搬送を考えず、消防と協議し指示に従ってください。救助装備と救助技術を備えた救助隊/救急救命士がおよそ一時間〜一時間半で現地に来てくれます。状況に応じて救助ヘリが直接飛来し救助活動してくれます。現地では要救助者の応急処置と安静保温等に努めてください。

所轄官庁の皆様のご理解とご協力のおかげで、ここ芹谷屏風岩は社会インフラに認知され地元近隣社会と繋がりのあるエリアとなりました。今後はクライマー側が、入山に際しルールマナーを守り、クライマー諸氏の節度ある行動と事故トラブルを起こさぬよう留意してクライミングして行くことが大切であると、改めて肝に銘じました。

多賀町・彦根警察署・彦根消防署・芹谷を愛する会(クライマー)総勢20名近くが集まりました

アプローチ道を含めるエリアの案内と岩場でのクライミングを説明いたしました

防災ヘリによる搬送を想定し、ヘリホイストピックアップポイントを2箇所設置しました。(屏風エリア及び小屏風エリア)

ヘリホイストピックアップポイント。屏風エリアは「屏風岩No1」

所轄官庁署員によるピックアップポイント看板設置の様子

(看板は多賀町様にて製作して頂きました)

ヘリホイストピックアップポイント。小屏風エリアは「屏風岩No2」

ホイストポイントは、この看板より20mほど下降した岩がある所です。

芹谷入山に際してのルールマナー

ここに集まるクライマーの皆様と共にこのエリアを保全し、より良い環境の中でクライミングを楽しんでいきたいと思います。

蜂の巣 確認情報

11月4日、有志の方より、小屏風エリア上段部にスズメバチの巣を見つけたとの情報を頂きました。

屏風エリアを含め、暖かくなるとスズメバチの飛来が確認されます。刺激を与えず襲撃されないよう、気をつけましょう。

情報送っていただいた方、ありがとうございました。

芹谷もシーズンイン(蜂に注意)

屏風岩は今夏あった大雨の影響も少なくアプローチ・岩も不備ない状況です。

ただ,スズメバチ(たぶんキイロスズメバチ)の飛来が多く、注意が必要です。

岩に巣は確認できていませんが、近くにある可能性があります。

スズメバチが近づいてきても、追い払ったり駆除しようとしたり、蜂に対して決して攻撃するような行動をとらないで下さい。蜂は、人が巣を攻撃してくる存在なのかを偵察に来ています。体に停まられても慌てずじっとしていれば、30秒ほどで飛び去っていきます。

もし刺されたら、すぐ下山して医療機関での受診をお勧めします。

地元消防署との情報共有

9月26日(火)

彦根消防署署員の方(3名)と共に芹谷入山。アプローチ道や岩場を案内しました。

また、後日設置予定の救助ヘリピックアップポイントの目星を付けました。(屏風・小屏風周辺に各1箇所設定予定)

救助ヘリホイスト昇下降のための樹木伐採予定しています。

これまでの経緯

◯経緯

2020ごろより                                   地元クライマー仲間で芹谷屏風岩の保全整備及ぶアンカーボルトのリボルトの必要性が検討される

2022.11.                                      奥村晃史より大越久嘉に保全整備計画の打診を受ける。奥村より大西一彰及日本フリークライミング協会(JFA)にアンカーボルトのリボルトを打診

2022.12                                       大越が屏風区を視察及び藤本屏風区長と電話コンタクト

2023.1/14                                      屏風区長宅にご挨拶と、改めてクライミングエリアとしての利用を要望する        *利用条件を提示し、区長よりこれまで通りの利用を容認をいただく

2023.2                                        奥村夫妻、大西、大越が保全整備及ぶアンカーボルトのリボルトについての会議を実施(KOクライミングリード店にて)

2023.3                                       JFAの新田育夫と奥村夫妻、大西、大越がリボルト作業について打ち合わせ        *リボルトはJFAが主催となって行う事に決定(ローカルは支援作業フォロー)

2023.4                                       リボルトに向けて広報、資材荷上げ等準備開始、現地視察確認(新田、大西、奥村、大越)

*4/22・23                                     屏風岩のリボルト作業、アプローチ道の整備等実施

2023.5                                       アプローチ道の整備及び案内注意書き看板設置

2023.6                                       クライミングエリアとしての芹谷の情報を発信するHPの開設             URL  http://xd125302.wp.xdomain.jp/

*6/13  屏風区長にこれまでの経緯の報告

*6/13 久保多賀町長への表敬訪問及び多賀町への経緯報告案内(大越・吉山)

2023.8     警察・消防署・道路管理者(滋賀県土木事務所)への経緯報告案内

                                          以後の予定                                     芹谷屏風岩の保全整備及びアンカーボルトのリボルト(小屏風エリア)の継続       消防と防災救助ヘリコプターピックアップポイント設定及びエリア案内

クライミングエリアとして持続利用していく上での今後の課題と対応指針

・地域との交流・情報交換、地域自治体等への情報提供(屏風区・多賀町・消防警察等)

・自然環境保護

・クライミングエリアとしての持続利用及び保全

・クライミングコミニュティへの情報発信

◯対応

ここに集う「芹谷屏風岩」でクライミングを行う者と次世代のクライマーは、エリア保全等を目的とし、上記課題に対処していく。

○活動内容

・駐車スペースから屏風岩までの所用数箇所に、案内及び利用注意書等の看板設置

・老朽化した岩場に打たれたアンカーボルトの打ち替え

・崩落が予想される岩等の除去や及び保全

・クライミングエリアとしての芹谷の情報を発信するHPを開設し、クライミングコミニュティに案内する。

・こうした活動を含め、「芹谷屏風岩」でクライミングがより良い環境で継続できるように、次世代の地元クライマーに周知し継承していく。

多賀町に表敬訪問

春に行われたリボルトおよび周辺の保全活動がひと段落したので、芹谷屏風岩のある屏風区長に報告いたしました。

また6月13日にクライマーを代表して2名が久保多賀町長を表敬訪問し、今後も多賀町とクライミングの健全な関係構築のために協力し合う意思を了承していただきました。

この度JFAの多大なるご協力のもと、ローカルクライマー有志で自発的にエリアの整備をし、こうして地権者や地元自治体とも良好な関係を構築することができました。ローカル関係者一同、クライミングの質的向上に関与できたことを嬉しく思います。

今後とも芹谷一帯の自然を大切にして、より良いクライミングエリアとして存続してくよう尽力していこうと思います。

リボルト活動

4月23日、24日に地元クライマーとJFAの協力のもと、メインウォールのリボルトおよび周辺整備を行いました。

当初の計画ではその前の週の15日、16日での実施でしたが、雨天延期となり二週に渡りクライマーの皆様にご協力いただき、この場を借りて御礼申し上げます。

なお、諸事情により終了点とプロテクションの位置が変更されているルートがあります。登られる際は市販のトポや今までの記憶に頼らず、現地でルートの確認をしてください。

  • ゴーアウェイ 上部フレークが大変危険なため終了点を5m下げて新設。従来の終了点は残し、新設終了点から従来の終了点の間のボルトは撤去。
  • バイタルポイント 最終ボルトの位置と終了点の位置が悪かったため最終ボルトの位置を調整して終了点を2~2.5m程度上の安定した位置(ガバで安定してクリップできる位置)に新設。ボルト本数に変化はありません。
  • コアラのマーチ ルートに対してより適切な流れにするため1~1.5m程度上に移動。
  • オーライト 出だしにボルトを1本設置し、プリクリップをしなくても登れるようになりました。1本目を掛けるまでに落ちるとビレイヤーごと転げていきますのでフィックス用のボルトにクリップ(ゼロピン)して1本目を掛けた後、クライムダウンして回収するのをお薦めします。
  • ムササビ小僧 左の壁に独立した終了点を設置しました。ハイカラさんとは別の終了点で降りられるようになりました。